飯島歯科 群馬県インプラント診療所|群馬県でインプラントの専門医院、飯島歯科医院(インプラント治療対応)

LINE LINE 場所はこちら メニュー

インプラントブログ

Implant Blog

55.喫煙によるインプラントの影響と禁煙方法 2025年03月31日(月)

喫煙はインプラント治療の結果にとても大きく影響します。

ニコチンの血管収縮作用によって、インプラント周囲の血流が悪くなるため、非喫煙者に比べて治療成功率はかなり下がります。場合によっては、インプラントが抜けてダメになってしまいます。

インプラント手術後も禁煙が出来ていない人に見られる特有の現象として、傷口の裂開、創傷治療のストップがあります。傷口の治り具合を見れば、手術後にタバコを吸っているのかどうか、すぐに判定できます。患者様本人が「タバコは吸っていない!」と仰っても傷口を見ればすぐにそれが嘘だとわかってしまいます。それだけ特有な現象ということです。

喫煙によって1度傷口が裂開してしまうと、その後慌てて禁煙してももう遅く、傷口が完全に閉鎖するまでに約3~6ヶ月かかります。(通常なら早ければ2週間くらいで閉鎖します)そしてインプラントの治療期間は通常1.5~3ヶ月ですが、喫煙による症状がでてしまうと約10ヶ月以上かかってしまうことがほとんどです。また、インプラントの周りの骨や歯肉がほとんどなくなくなってしまい、再治療に入るまで1年以上かかることも多々あります。場合によっては、再治療不可能となってしまいます。当院では何千人ものインプラント治療を行っていますが、患者様がルールを守らないために失敗した症例がいくつかあります。

 

その症例を一つご紹介いたします。

↑こちらはオールオン4の手術後すぐに撮影したレントゲンです。

↑手術日の当日1日で歯の完成まで行いました

しかし、その後喫煙してしまったため、術後1ヶ月で4本のインプラント全てが抜けてしまいました。

 

当院では手術後の治癒経過が好ましくなく、患者様が「喫煙していない」と仰っても、喫煙の疑いがある場合は、唾液検査によるニコチン検査(ニコチンの主な誘導体であるコチニン分子の検査)を行っております。(喫煙者の21%は愛する人に嘘をつき、15%は医師にも嘘をつくという統計調査データがあります。そのため、患者様の申告ではなく、検査結果から喫煙しているかどうかの判断を行います。車の飲酒運転検査と同じです。)もし治癒に問題があったにもかかわらず陰性であった場合は、他の病気も考えて対処しなければいけません。そのような事態も起こりうることから、こちらの検査を行うことはとても重要です。

もう一度お伝えしますが、慌てて禁煙しても、手遅れであること多いです。場合によっては本当にインプラントが全滅します。

インプラント手術後1ヶ月は受動喫煙にもお気を付けください。副流煙の中にもニコチン、プロピレングリコール、一酸化炭素などが含まれています。「インプラント喫煙」「インプラント タバコ」でインターネットで検索してみて下さい。

 

《ここからは実証実験です》

🚬

「タバコを中止する期間とはどれくらいなのか?」

喫煙者がインプラント治療を受けたい場合、ニコチンが自分の体内から消滅するにはどれくらいの期間が必要なのか、院長の私が自分で実証実験を行ないました。


↑用意した物は、電子タバコのIQOSとタバコ14箱。

これを2週間、毎日1箱ずつ(20本/日)を吸い、14箱吸い終わってから、実験を開始しました。(結構辛かったです)

 

↑こちらが唾液によるニコチン検査キットです。

左が喫煙して1時間後の私の結果(陽性反応)、

右が喫煙した事がないスタッフの結果(陰性反応)です。

中央がインプラント手術から2週間後に消毒に来られた患者様の結果です。私が喫煙した直後と同じタイミングでニコチン検査を行いました。

治療後の治りが非常に悪かったのでニコチン検査を行った所、結果は陽性でした

「1ヶ月前に1本タバコを吸っただけ」と患者様はおっしゃっていましたが、私の喫煙直後の検査結果と全く変わらない。(どういう事かお分かりだと思います)

喫煙者の21%は愛する人に嘘をつき、15%は医師にも嘘をつくという統計調査データがありますので、患者様の回答ではなく体内ニコチンの有無の検査結果で、喫煙判断を行ってます。

 

↑喫煙中の人

↑喫煙しない人

結果はこのように出ます。CとTの両方に赤線が2本綺麗に出たら陰性。Ⅽのみに出たら陽性です。

 

 

以下は私が禁煙後1週間ニコチン検査キットで検査を続けた結果です。


↑禁煙1日目
現在完全に陽性。

 

↑禁煙2日目
Tにうっすら赤線。

 

↑禁煙3日目
Tの赤線がさらに濃くなる。2週間も喫煙していたので、タバコを吸いたい禁断症状がピーク。禁煙がきついことがわかる。

 

↑禁煙4日目

 

↑禁煙5日目
TにはCとほぼ同じくらいの赤線反応。

 


↑禁煙6日目
CとTの両方に同じ程度の赤線が出たので、この時点で陰性と判定。

ニコチン中毒も無くなったのか、喫煙を体が求めなくなった。

 

↑禁煙7日目
体内から完全にニコチンが消滅しているのか、最終確認の為に唾液検査だけではなく、尿検査を実施。

2種類の尿検査キットを使いましたが結果は陰性でした。(判定方法の見方は同じ)

 

今回の検証結果から、喫煙している人が禁煙を開始しても、体内には約6日間は残存ニコチンがあり、ニコチンが体内から消えるのは7日目からという結果になりました。恐らく血中ニコチン濃度もこの時点で無いとの判断ができます。したがってインプラント手術の7日前までに必ず禁煙する必要があると分かりました。(肺に溜まったニコチン、タールは綺麗になるまでに10年はかかるとの事にて不明)

私自身「喫煙が習慣化した状態から禁煙する」ということに挑戦してみて、ここまで1週間我慢出来れば、喫煙者はタバコをやめらる可能性が高いと思いました。

喫煙者の皆様、1週間だけ禁煙してみませんか?禁煙3日目が禁断症状のピークでしたよ。

いかがでしょうか。

こちらを読んでいただき、インプラント治療における禁煙の重要性をご理解いただければ幸いです。

 
群馬県藤岡市藤岡854
0274-22-0077

【インプラント診療時間】

日祝
10:00~13:00 - -
14:00~18:00 - -
▲土曜日は17:00まで

関連医院

Copyright c Iijima Shika All Rights Reserved.